正式名称はザンクト・ペーター・ウント・マリア大聖堂。高さ157メートルを誇る世界最大のゴシック様式の建築物です。その歴史は古く何と4世紀まで遡ることができ、現在のものは3代目にあたります。といってもその工事がはじまったのは1248年、完成は1880年という気の遠くなるような年月が費やされたのでした。内部の荘厳さやステンドグラス等の装飾も圧倒的です。

その偉容は町のあらゆる場所から望むことができますが、周辺の開発計画により2004年に危機遺産に指定されてしまいます。市政の介入により開発を制限、2年後に危機認定は取り消されたものの、歴史的建築物と近代化の共存という難題に世界中の注目が集まりました。2005年にはローマ法王ベネディクト16世が訪問し、その記録が聖堂内のいたるところに残されています。